「ラットマン」道尾秀介
道尾秀介さんの「 ラットマン (光文社文庫) 」
家族内の複雑な感情や、勘違いから生まれた思考や苦悩がうまく描かれ、終盤に次々と伏線が回収されていくのは流石。
前半は大きな盛り上がりは無いものの、登場人物達の人間関係や心情がきちんと描かれ、密かに伏線が張り巡らされていきます。そして、後半に読む手が加速しました。刑事さんのセリフにちゃんと(?)エクスキューズがあるように、動機はちょっと弱いかな?という気もします・・・が、面白かったです。
ストーリーとは全く関係ありませんが、作品中で、Mr.Bigの "Wild World" がCat Stevensのカバーということを知って、ちょっとびっくり。・・・でも、私はMr.Bigの方が好きです!