「マインドインタラクション AI学者が考える「ココロ」のエージェント」

元・人工知能学会会長の山田誠二先生(小野哲雄先生と共著)の マインドインタラクション AI 学者が考える「ココロ」のエージェント を読みました。
 

HAI(Human-Agent interaction)と呼ばれる研究分野は、人間とエージェントの間で様々な情報をやり取りする際に、うまく協力できるような外見、音声、ジェスチャーなどのインタラクションをデザインすることを目的としているそうです。
 

現在のAIはマインドを持っているわけではないですが、必然的に、人間とAIのマインドが通い合うようなインタラクションが必要になってくるよねということで、このあたりについて学術的な知見に基づきつつ、AIの今後についての示唆や、日常的な課題の解決にも役立つような内容としているとのことです
 

・・・なんだか難しそうですが、かなり気さくな文体で書かれていて、興味深い内容が多く、気楽に読み進められます。
 

ロボットの判断に対する自信のあるなしを人に伝達することができることもわかっています。回転速度が速い場合が、参加者には自信があるように感じられ、遅い場合には自信がないように感じられます」(本文より引用)というのも、ちょっとしたことですが、「確かに、そうかも」と妙に納得してしまいます(原著論文も紹介されています)。

 
ロボットやバーチャルなエージェントとのやり取り、家電、乗り物のようなモノとのインタラクションに興味がある人はもちろん、AIに興味がある方やプロダクトデザインに携わっている方にもお勧めです。