2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん

三浦しをんさんの「まほろ駅前多田便利軒」 第135回直木賞受賞作。 駅前で便利屋を営む多田と、高校時代の同級生である行天が依頼者からの仕事をこなしていく中で、様々な人生の機微が描かれます。大きな事件もなく、個々の依頼が実は繋がっていて最後に意外…

「すべてがFになる」森 博嗣

森 博嗣さんの「すべてがFになる」 孤島の研究所で、少女時代から隔離された生活を送っていた天才・真賀田博士。ある日、密室である彼女の部屋から両手両足が切断された死体が発見される。一体、誰が、どうやって・・・ 前代未聞の死体の登場の仕方に度肝を…

「彼らは世界にはなればなれに立っている」太田愛

太田愛さんの「 彼らは世界にはなればなれに立っている (角川書店単行本) 」 架空の町<塔の地>を舞台にした物語。 中央府による文化や情報の制限に抗うことなく、保身のために中央府への忠誠を近い、受容し、周囲に合わせながら暮らす人達を待つ結末とは・…

「バイバイ、ブラックバード」伊坂幸太郎

伊坂幸太郎さんの「 バイバイ、ブラックバード 」 「あのバス」に乗せられるまでの2週間、見張り役の怪人:繭美と共に交際相手(5人)に別れを告げに行くお話。 破天荒な繭美と鈍感な星野のユーモアあふれるやり取りや随所に描かれる繭美の怪人っぷり、個性的…

「ラットマン」道尾秀介

道尾秀介さんの「 ラットマン (光文社文庫) 」 家族内の複雑な感情や、勘違いから生まれた思考や苦悩がうまく描かれ、終盤に次々と伏線が回収されていくのは流石。 前半は大きな盛り上がりは無いものの、登場人物達の人間関係や心情がきちんと描かれ、密かに…