2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「運転者」喜多川泰

喜多川泰さんの「運転者」。 何で自分ばっかりこんな目に合うんだ・・・と不運を呪い、イライラする主人公の前に表れた不思議なタクシー。 料金は不要で、運が良くなる機会を与えてくれる場所に運んでくれる謎の運転手との会話や、行く先々での体験を通じて…

「空飛ぶ馬」北村薫

北村薫さんの 「空飛ぶ馬」。 女子大生の主人公と、大学の同窓の先輩である、噺家の円紫師匠が日常の謎を推理していく短編集。 博識で、大人な円紫師匠が名探偵ぶりを発揮します。殺人などの大きな事件ではなく、「喫茶店で3人の女性が紅茶に大量の砂糖を入…

「のっけから失礼します」三浦しをん

三浦しをんさんの「のっけから失礼します」。 ご自身の年齢や容姿をいじりつつも、乙女心満載の爆笑エッセイ。 感動作「風が強く吹いている」や直木賞受賞作「まほろ駅前多田便利軒」の作者とは思えないくらい、ユーモア(おふざけ?)あふれる内容です。 4…

「ラッシュライフ」伊坂幸太郎

伊坂幸太郎さんの「ラッシュライフ」 画家、泥棒、教祖に惹かれる青年、医師、失業者を主役とした5つのストーリーがあちこちで繋がりながら、並行して進んでいきます。 ユーモアもあり、読み進めるに連れて「あの時のあれ/あの人が!?」と繋がっていく様は…

「夏の騎士」百田尚樹

百田尚樹さんの「夏の騎士」 クラスでもパッとしない小学生3人が騎士団を結成し、友情、恋、冒険を経験しながら成長していく、昭和を舞台にしたお話。 私が主人公と同い年ということもあり、作品中の世界観や、自身の子ども時代を懐かしく思いつつ、「勇気」…

「毒を売る女」島田壮司

島田壮司さんの「毒を売る女」 毛色の違う8つの作品が収められた短編集。 表題作の「毒を売る女」は、我が家にも幼稚園児がいて、いろんなママがいるんだなというのは日頃から感じていたので、表題作で描かれている幼稚園のママ友の妬みや攻防はちょっとリ…

「背の眼」道尾秀介

道尾秀介さんの「背の眼」 道尾秀介さんのデビュー作にして、ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。子どもが行方不明になる事件が続くとある村に、作家の道尾と、旧友の霊現象探求所の真備が訪れ、心霊現象を解明するお話。 心霊現象を扱っているものの、ホラ…

「切り裂きジャック・百年の孤独 」島田荘司

島田荘司さんの「切り裂きジャック・百年の孤独」 1888年に実際にロンドンで起きた切り裂きジャック事件。その100年後にベルリンでそっくりな事件が起きる・・・ 切り裂きジャック事件をモチーフにした事件を描きつつ、現在も未解決のロンドンの切り裂きジャ…